眼瞼下垂を自力で治す

「眼瞼下垂」は、まぶたが下がることで視界が悪くなる状態です。
多くの眼瞼下垂に対する治療は手術ですが、「手術はできるだけ避けたい」「手術なしで自分で治せないか?」と考える方も多く見られます。
眼瞼下垂は自力で治すことができるのか、気になる方も多いかと思います。
この記事では、患者様からよく寄せられる「
眼瞼下垂は自力で治せるのか」という疑問にお答えしていきます。

監修医師
オキュロフェイシャルクリニック大阪
院長 相川 美和

大学病院皮膚科にて一般皮膚科・レーザー外来・腫瘍外来を担当し、さまざまな皮膚外科手術の経験をつみました。
その後、美容クリニックで美容皮膚科の診療にも従事し、さらに眼形成外科での診療経験も積み、他院で院長を務めました。
2024年よりオキュロフェイシャルクリニック大阪院の院長として、安全で根拠ある医療の提供を心がけています。

目次

眼瞼下垂について

眼瞼下垂について

一般的に「眼瞼下垂」と呼ばれるものには、大きく分けて2つのタイプがあります。

1つ目はまぶたを開ける筋肉の機能が低下することで、まぶたが下がる状態。
2つ目は、まぶたの皮膚がたるむことでまぶたが重く見える状態で、こちらは「偽眼瞼下垂」と呼ばれます。
眼瞼下垂は見た目の問題だけでなく、頭痛や肩こり、不眠、めまい、自律神経の乱れなど、さまざまな体調不良を引き起こすことがあります。

眼瞼下垂があるからといって、必ずしも手術を受ける必要があるわけではありません。

一般的には、
患者様自身が眼瞼下垂による症状に悩んでいなければ、手術を行わなくても問題はありません
よく患者様から「眼瞼下垂を放置しても大丈夫ですか?」と尋ねられることがありますが、基本的には眼瞼下垂の症状を放置しても、命に関わるような重大な問題が発生することはありません。

ただし、眼瞼下垂の症状を放置すると、以下のような影響が出ることがあります。

  • 無意識に眉を上げることで、おでこにしわが固定される
  • まぶたを挙げるための筋の緊張が続くことで、頭痛や肩こりを引き起こす。

まれに、眼瞼下垂は重症筋無力症や脳梗塞、脳動脈瘤、脳腫瘍、動眼神経麻痺などの深刻な病気によって引き起こされることもあります。
そのため、
眼科や内科で適切な診断と治療を受けることが重要です。

眼瞼下垂の種類

眼瞼下垂と呼ばれているものには、いくつかの種類があります。
症状は共通していますが、病態によって治療法が異なるため、正しく病態を理解しておくことが大切です。

先天性眼瞼下垂

先天性眼瞼下垂は、生まれつき目を開ける筋肉(眼瞼挙筋)の力が弱く、目の開きが不十分な状態を指します。
この状態は、
上眼瞼挙筋の発達不全や、それを制御する神経の異常によって引き起こされると考えられており、約80%のケースが片側性です。
片方の目にのみ眼瞼下垂が見られる場合は、左右差から容易に識別できますが、両目に眼瞼下垂がある場合は、症状の程度によっては発見が遅れることがあります。


通常、先天性眼瞼下垂は他のまぶたの異常や眼の動きの異常を伴わないことが多いですが、まれに弱視や斜視が発生することがあります。
弱視や斜視を防ぐためには眼科での診察と厳重な経過観察が重要であり、場合によっては早期に手術を行うこともあります。

後天性の眼瞼下垂

大人になってから発症する眼瞼下垂の多くは、加齢による影響が主な原因です。
特に、長期間ハードコンタクトレンズを使用していた方や、眼の手術を受けた方にこの症状が見られることが多いです。

まぶたを持ち上げる筋肉の機能はほぼ正常ですが、筋肉がまぶたに付着する
腱の部分が弱くなったり、剥がれたりすることが原因とされています。
もともと正常にまぶたが開いていた人が、徐々にまたは急にまぶたが下がる状態が見られます。
とくに急にまぶたが下がった場合には
神経や筋肉に起因することもあるため、注意が必要です。

上眼瞼皮膚弛緩

上まぶたの皮膚がたるむために、視界を妨げたり、見た目に影響したりする状態を指します。

主な原因は加齢によって皮膚が伸びて垂れ下がることですが、一重まぶたの方の場合、上まぶたの皮膚がまつげの付け根より下の方に垂れ下がりやすいので、若くてもまぶた 瞼が重いなどの症状を訴える方は沢山います。
垂れた皮膚がまつげを押し、目の表面に当たっている場合もあります。


上眼瞼皮膚弛緩はまぶた自体が下がるのではなく、まぶたの皮膚が垂れ下がることを指すので、これを偽眼瞼下垂と分類することがあります。

後天性の眼瞼下垂と上眼瞼皮膚弛緩では手術の方法が異なりますので、どちらの病態なのか眼科の診察を受けて判断することはとても重要です。
ただし、この2つが同時に存在することもよくあります。

眼瞼下垂による主な症状

眼瞼下垂の主な症状としては、次のようなものがあります。

軽度症状 重度症状
まぶたが重く感じる 上の方が見えない
目が少し下がっている 転倒や運転ミスなどの事故の原因にもなる
目を開けにくい 無意識のうちに顎を上げてものを見ようとする
視界が狭くなる 前頭筋を使って目を開こうとするため、頭痛や肩こりが生じる
目を開けるために眉を上げる癖がついている 無意識のうちに顎を上げてものを見ようとする
額に横ジワが形成されやすくなる 吐き気などの自律神経の調子を崩す
まぶたが下がることで眠そうに見える 眠たそうな見た目になるため整容面の問題が生じる

実際の症例

これらは全て眼瞼下垂症と診断された方です。

また、当院で先天性眼瞼下垂症と診断され眼瞼下垂の手術を受けられた方の実際の症例を詳しく見ていきましょう。

症例 状態・治療内容 術前 術後
20代女性
「左先天性眼瞼下垂の他院手術後の修正手術」
【状態】
左先天性眼瞼下垂の状態です。
左は眼瞼下垂、右は皮膚弛緩があり、眼瞼の形状が大きく異なるため、大きな左右差を感じます。

【治療内容】
右眼:皮膚切除+重瞼作成
左眼:挙筋短縮+皮膚切除+重瞼作成
左先天性眼瞼下垂の他院手術後の修正手術 左先天性眼瞼下垂の他院手術後の修正手術
左先天性眼瞼下垂の他院手術後の修正手術 左先天性眼瞼下垂の他院手術後の修正手術
30代女性
「左先天性眼瞼下垂の他院手術後の修正手術」
【状態】
左先天性眼瞼下垂のため、黒目の露出が少なく、どこか暗い印象になってしまっています。
2つの大病院で手術を受けましたが、結果は不十分でした。

術後には重瞼の幅や見開きの程度が左右でほぼ同じ状態になりました。
左右差をほとんど感じなくなっています。

【治療内容】
左眼:挙筋短縮+皮膚切除+重瞼作成
左先天性眼瞼下垂の他院手術後の修正手術 左先天性眼瞼下垂の他院手術後の修正手術

まぶたが下がってしまっているので暗い印象になってしまっています。

左先天性眼瞼下垂の他院手術後の修正手術 左先天性眼瞼下垂の他院手術後の修正手術

見開きの左右差が解消し、二重のラインもきれいになったので目つきがとても綺麗になりました。

女性
「左先天性眼瞼下垂の手術」
先天性眼瞼下垂に対して、手術

【治療内容】
左眼:左挙筋短縮+右皮膚切除+重瞼作成

左先天性眼瞼下垂の手術 左先天性眼瞼下垂の手術

眼瞼下垂により目つきがすこし悪く見えてしまっています。

左先天性眼瞼下垂の手術 左先天性眼瞼下垂の手術

両目とも二重まぶたになって印象が良くなりました。

女性
「左先天性眼瞼下垂の手術」
両側先天性眼瞼下垂に対して、手術

【治療内容】
両側:右挙筋短縮+左前頭筋つり上げ手術
左先天性眼瞼下垂の手術 左先天性眼瞼下垂の手術
左先天性眼瞼下垂の手術 左先天性眼瞼下垂の手術

眼瞼下垂を自力で治す方法は?

眼瞼下垂は自力で治すのはほぼ無理」です。
一般的な筋肉は鍛えると強くなりますが、眼瞼下垂の原因である「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」という筋肉を鍛えて強くすることはきわめて困難です。
まぶたを上げる筋肉である「眼瞼挙筋」は、とても薄い筋肉です。
非常に薄い膜のような筋肉なので、腕や足の筋肉のように鍛えて太くする、強くするということが難しい筋肉構造になっています。

また、上まぶたにおける組織の構造によるところも理由の1つです。
眼瞼挙筋は瞼板(けんばん)にくっついており、つなぎ目が非常に弱いという特徴があります。
瞼板と眼瞼挙筋のつなぎ目はとても弱く、繊細な構造になっています。
眼瞼挙筋を鍛えることができてたとしても、このつなぎ目を強固にすることはできません。

以上の理由から、眼瞼下垂を自力で治すことはほぼ不可能と言っていいでしょう。

眼瞼下垂セルフマッサージ

マッサージ方法にはいくつもの種類があり、目もとやまぶたのさまざまな部分を押したり引っ張ったりすることで改善に繋がると紹介されています。
しかし、専門的な知識が無い方が不用意にマッサージを行ってしまうと、靭帯を痛めたり目もとのたるみを悪化させてしまうリスクがあります。
さらに、眼瞼下垂自体をさらに進行させてしまう可能性もあるため安易に行うことはおすすめできません。

マッサージやエクササイズ、アイテムを使ったケアでできるのは、主にまぶたのたるみの予防です。
既にたるんでしまったまぶたを大きく改善することはできません。
マッサージやエクササイズを続けることで、まぶたのたるみを予防する効果が期待できます。
なお、強い力でのマッサージは悪化の危険もあるため、無理に引っ張ったり、力を入れすぎたりしないように注意が必要です。

まぶたのたるみ予防マッサージ

まぶたのたるみを予防するマッサージをご紹介します。
マッサージを行うときは、アイクリームなどを使用して滑りを良くし、皮膚を引っ張り過ぎてしまうことを防ぎましょう。

  • 1.目のまわりにアイクリームを馴染ませる。
  • 2.目の下側の目頭から目尻に向かって指先を滑らせていく。これを6回繰り返す。
  • 3.指先を使い、目尻部分からこめかみに向かって、らせんを描く。これを3回繰り返す。
  • 4.目頭の下を軽く押し、骨に沿って眉の下を通り、目の周囲を囲むように指を滑らせていく。これを3回繰り返す。
  • 5.最後にこめかみを押して完了。

まぶたのたるみ予防エクササイズ

まぶたのたるみを予防するマッサージをご紹介します。
マッサージを行うときは、アイクリームなどを使用して滑りを良くし、皮膚を引っ張り過ぎてしまうことを防ぎましょう。

  • 1.目を大きく見開き、そのまま5秒キープする。
  • 2.ゆっくりと薄目をして、5秒キープする。
  • 3.1、2を3回繰り返す。

眼瞼下垂対策テープ

テープを使って軽度の眼瞼下垂であれば改善効果が期待できるとされていますが、誤った貼り方ではより症状を悪化させてしまったり、皮膚に合わない場合にはかぶれなど肌荒れを引き起こしたりしてしまいます。
軽度の眼瞼下垂には多少の効果が期待できますが、進行してしまった眼瞼下垂には効果が期待できません。
テープによって眼瞼下垂を根本的に治療することはできませんが、眼瞼下垂の症状が軽度であれば、一時的に目の開きを良くする効果は期待できます。

まぶたが下がっていると、無意識のうちに目を開こうとして、筋肉が緊張した状態が続きます。
その結果、引き起こされるおそれがあるのが、頭痛や肩こりなどです。
テープを使ってまぶたを上げることで、筋肉への負担を軽減できるため、眼瞼下垂が原因で生じる頭痛や肩こり、眼精疲労などの不調がやわらぐ可能性があります。
まぶたに使用するテープは、市販のサージカルテープ(医療用テープ)を選びましょう。
効果を最大限に引き出すためには、1日中テープを貼っている必要があるため、目立たない肌色のものが良いでしょう。

また、粘着力が強すぎると肌荒れを引き起こす可能性があるため注意が必要です。
まぶたは皮膚が薄くデリケートな部分なので、肌への刺激が少ない素材のテープを選んでください。
サージカルテープはドラッグストアやコンビニ、オンラインショップなどで手に入ります。
なお、二重まぶたを作るためのアイテープも一時的にまぶたを開きやすくする効果がありますが、粘着成分によって肌がかぶれやすくなることや、誤った剥がし方をすると眼瞼下垂を悪化させる可能性があるため、あまり推奨できません。

テープを使ってまぶたを上げる方法は以下の通りです。

1.サージカルテープを4〜5cmの長さにカットします。
2.目を閉じ、テープの片側を眉毛の下のまぶたに貼ります。

3.テープを上に引っ張りながら目を開け、もう片側の端を額に貼り付けて完成です。

寝るとき以外は1日中貼ったままにし、洗顔後の清潔な肌に使用してください。
テープが緩んだり剥がれたりした場合は、新しいテープに交換します。
ただし、眼瞼下垂の症状が軽くなるのはテープを貼っている間のみです。

眼瞼下垂は手術がおすすめ

オキュロフェイシャルクリニックの手術について

眼瞼下垂は、自分で改善するには十分な効果を得られない可能性が高い症状です。
しっかり原因を把握し、手術治療で改善することが最も効果的と言えます。
眼瞼下垂は先に説明したそれぞれの原因に応じた手術を行うことが重要です。

保険適用と自費診療について

眼瞼下垂の手術は、保険適用と自費診療の2つの選択肢があります。
それぞれ症状や目元の状態、患者様のご希望によってどちらを選ぶのがよりよい選択となるかが変わってきますので、事前に確認することをおすすめします。

眼瞼下垂に伴う自覚症状(まぶたが開けにくい、上方が見えづらいなど)がある場合、保険診療での手術が可能です。
保険診療は目やまぶたの機能の改善を目的としているため、術後に美容的な見た目のさらなる改善のための修正手術はできません。
しかし、手術を受ける際に「理想の眼の形に近づけたい」といった見た目に関する要望を持つ方には、自費診療による手術をおすすめしています。
自費診療では
症状の改善に加え、術後1年間は何度でも修正手術を行うことができますので微妙な見た目の調整が可能です。

執刀医の指定も可能です。

オキュロフェイシャルクリニックの手術について

眼瞼下垂による主な症状

当院の眼瞼下垂のデザインは、自然でナチュラルな仕上がりを目指しています。
美容外科では「目を大きく見せる」ことが重視されがちですが、眼科出身者が多い当院では、「できるだけ自然で機能的なまぶたを作る」ことを最優先としています。
形状だけでなく、自然なまばたきができることも重要で、これができないと目にダメージを与える可能性があります。

当院では膨大な手術症例数に基づいた経験や技術を活かし、患者様個々人のまぶたの状態に合わせた治療を行っています。

当院は保険適用で手術ができます

当院の眼瞼下垂のデザインは、自然でナチュラルな仕上がりを目指しています。
美容外科では「目を大きく見せる」ことが重視されがちです。

当院の眼瞼下垂手術は保険適用が可能です。
眼瞼下垂が原因で視野に障害があるなど機能的な問題を伴う眼瞼下垂については保険適用の対象となります。
なお自費診療では、機能の改善はもちろん、施術後の美しさを重視した手術を提供しています。


保険適用と自費診療での手術との違いは以下の通りです。
が、眼科出身者が多い当院では、「できるだけ自然で機能的なまぶたを作る」ことを最優先としています。
形状だけでなく、自然なまばたきができることも重要で、これができないと目にダメージを与える可能性があります。
当院では膨大な手術症例数に基づいた経験や技術を活かし、患者様個々人のまぶたの状態に合わせた治療を行っています。

保険診療と自費診療の違い

保険診療 自費診療
保険適用で治療費が安くなるが、再発時にはその都度費用がかかる 治療費は保険診療に比べて高額である
術後の美容的な修正はできない 美容的な見た目にこだわりをもてる
執刀医を選択できない 執刀医を選択できる
1年間は何度でも修正が可能

保険診療の場合、再発時にも症状があれば、追加手術はできますが、他の病気での手術と同様にその都度料金がかかります。

眼瞼下垂手術の症例写真

当院では、まぶたの形はもちろん、眼全体の機能改善を目的として手術を行います。
眼科医の中でも眼瞼下垂症の手術をできる医師はまだまだ少ないのが現状ですが、当院の眼瞼下垂の手術実績は、全国トップクラスの手術件数を誇ります。
膨大な手術症例数に基づいた経験や技術を活かし、患者様個々人のまぶたの状態に合わせた治療を行っています。
当院で行った眼瞼下垂手術の一部をご紹介します。

主訴 症例・治療内容 術前 術後 ドクターのコメント
目の形状が「ハの字」

皮膚のたれマブタにより目の形状が「ハの字」のようになってしまっている。
目つきも暗く見られてしまう。
眼瞼下垂手術
皮膚のたれマブタ(眼瞼下垂)の場合
術前1 術後1
目つきが悪く感じてしまう 眼瞼下垂手術

生まれつきの一重まぶたであると皮膚がたるんで目に被さってしまいます。
目つきも悪く感じてしまいます。
(皮膚のたれマブタの場合)
術前2 術後2
眉毛が上がり、おでこにシワが出来る 眼瞼下垂手術
皮膚のたれマブタの場合
術前3 術後3 皮膚のたれマブタにより、眉毛が上がり、おでこにシワが出来てしまっています。
皮膚を切除し二重まぶたを作成しました。眉毛が下がり、まぶたの皮膚の面積がかなり減っているのがわかります。おでこのシワが消え、表情が良くなっています。まだ術後2週間ですので少し腫れや赤みが残っています。
まぶたが脂肪によって膨れている 眼瞼下垂手術
皮膚のたれマブタの場合

皮膚のたれマブタがあり、黒目が小さくなっています。
まぶたが脂肪によって膨れています。
術前4 術後4 皮膚のたれマブタがあり、黒目が小さくなっています。まぶたが脂肪によって膨れています。
まぶたの皮膚と脂肪を切除し、二重まぶたを作成しています。同時に目頭切開(内眥形成術)も行っているため、かなり目が大きくなってスッキリした目つきになっています。
まぶたの形状に左右差がある 眼瞼下垂手術
皮膚のたれマブタ

皮膚のたれマブタがあり、まぶたの形状の左右差が出来ています。
術前5 術後5 皮膚のたれマブタがあり、まぶたの形状の左右差が出来ています。
左右均等な二重まぶたを作成すると、きれいな目つきになりました。
目がすべて影になってしまっている 眼瞼下垂手術
皮膚のたれマブタ

他院で眼瞼下垂手術(挙筋短縮)を行ったが、まぶたの重さが取れないとのことで来院しました。
黒目は正常に露出していますが、皮膚が余って被ってしまっています。
切開線が細かいシワになってまぶたがガタガタになっています。
術前6 術前7 術後6 術後7 他院で眼瞼下垂手術(挙筋短縮)を行ったが、まぶたの重さが取れないとのことで来院しました。
まぶたの皮膚を適切に切除し、二重まぶたを作成しました。自然な表情になっています。
ナチュラルにたるみを無くしたい 眼瞼下垂手術

眉毛下皮膚切除****
術前8 術前9 術後8 術後9 皮膚弛緩があり、目じりにかけて皮膚のたるみが出ているのが分かります。まぶたの脂肪もあるので切除の選択肢もありますが、自然な仕上がりを希望され大きく変化することを希望されなかったので眉毛下皮膚切除を選択しました。
目じりにあった皮膚のたるみは取れ、二重幅も広くなっています。眉毛下に出来た傷はほとんどわかりません。これからさらに綺麗になっていきます。
眉毛が吊り上がっている 眼瞼下垂手術

眉毛下皮膚切除****
術前10 術前11 術後10 術後11 皮膚のたるみがあり、眉の外側が上がっています。
皮膚のたるみが取れたことで、眉の位置が本来の場所に変化しています。目の上の皮膚の量が減少していることがわかります。眉は自然な位置に戻りました。
目つきが眠そうと言われる 眼瞼下垂手術

眉毛下での皮膚切除と、筋肉の短縮術
術前12 術前13 術後12 術後13 皮膚のたるみと筋肉のたるみの両方があり、見開きが悪くなっています。
目はきれいに見開けるようになり、皮膚のたるみも取れています。キズはほとんど目立ちません。
皮膚がまるで傘のよう 眼瞼下垂手術

眉毛下皮膚切除
術前14 術前15 術後14 術後15 目の周りに大きな皮膚のたるみがあり、目が開きにくくなっています。
皮膚のたるみを取り除き、筋肉を強化する手術を行うことで、自然に目を開けるようになりました。目の下側もシャープに引き締まりました。

眼瞼下垂の治療内容

皮膚のたるみによる眼瞼下垂(皮膚のたれマブタ)

皮膚のたるみによる眼瞼下垂とは、年齢とともに徐々に皮膚が伸び、たるんでしまったものです。
もともと一重まぶたであった方に起こりやすく、おでこに深いシワが目立ち目の形が八の字になってイラストのような表情になります。
これを皮膚のたれマブタと言います。
皮膚のたれマブタの場合には、垂れてしまった皮膚をまつ毛の上で切除し、それ以上下がって来ないように二重まぶたを作成します。
場合によっては脂肪の切除も行います。
もともと二重まぶたであった方の場合には、眉のすぐ下を切開する眉毛下皮膚切除を行う場合もあります。
重度の場合には、その両方が必要になることもあります。

筋肉の弱りによる眼瞼下垂(筋肉のたれマブタ)

まぶたを上げる筋肉が弱くなってしまうタイプのたれマブタ(眼瞼下垂)もあります。
年齢とともに筋肉が伸びてしまい、それを補おうと眉毛が上がってしまいます。
ハードコンタクトレンズを装用している方、過去に装用していた方がなりやすいです。
これを筋肉のたれマブタと言います。
筋肉のたれマブタの場合には、伸びてしまった筋肉をまぶたが機能的に上がるような位置に縫い直すことで治療します。
同時に皮膚を切除することもあります。
軽度の場合には皮膚を切開せず、目のうら側から行うこともあります 。

挙筋短縮術*

挙筋短縮術の適応は挙筋機能が弱い人です。
まぶたの皮膚を睫毛から5mm程度の位置で切開し、余剰な皮膚があった場合には切除します。
まぶたをあげる薄い膜状の筋肉をまわりの組織から剥がします。
その後、瞼板という硬い組織に眼瞼挙筋腱膜を短くして縫い付けます。

前頭筋吊り上げ術**

前頭筋吊り上げ術(筋肉のたれまぶたの手術)の適応は挙筋機能が極端に低下している人(主に先天性)です。
上まぶたと眉毛上の2箇所を切開し、非吸収糸で縫合します。
これによりおでこの筋肉(前頭筋)とまぶたをつなぎ、おでこの筋肉(前頭筋)の力をまぶた へ伝えやすくして、眼を開けやすくする方法です。
人工のシート(ゴアテックス)を使用する場合もあります。

睫毛上皮膚切除***

睫毛上皮膚切除の適応は挙筋機能に問題がなく、二重がない、二重にしたい、睫毛が眼に当たって痛い(睫毛内反)などです。
まぶたの皮膚を睫毛から5mm程度の位置で切開し、余剰な皮膚を切除します。
二重を作成し、皮膚を縫合します。

眉毛下皮膚切除****

眉毛下皮膚切除の適応は挙筋機能の低下がなく、二重がある、皮膚が厚い、外側のたるみが多い、印象を大きく変えたくない場合などです。
方法:まぶたの皮膚を眉毛の下で切開して、余分な皮膚を切除し、皮膚を縫合します。

まとめ

セルフマッサージやテープで眼瞼下垂の症状が多少改善されたとしても、眼瞼下垂が治るわけではありません。
手術以外に有効な治療法はありません
眼瞼下垂手術は、ドクターの技術やその手術方法によって仕上がりに大きな差が出ます。

当院では、2023年(1月から12月)の眼形成手術件数は11,491件であり、そのうち眼瞼下垂の手術件数は6,241件(5院合計)と全国トップクラスの手術件数を誇ります。
手術の技術は手術件数に比例しますので、当グループの技術は日本では群を抜いていると自負しています。
初めて眼瞼下垂手術を受ける方も、他院で眼瞼下垂手術を受けて失敗してしまった方も、安心してご相談ください。

眼瞼下垂Q&A

眼瞼下垂について当院に寄せられるよくある質問と回答をご紹介します。

Q

眼瞼下垂の治療法は?

A

頭部疾患、神経疾患、内科疾患などが原因で起きている眼瞼下垂の場合にはそれぞれの病気の治療を優先します。
それ以外の場合は手術を行います。

主な術式は以下のとおりです。
まぶたをあげる筋肉の問題による場合:挙筋短縮術、前頭筋吊り上げ術
皮膚のたるみのみの場合:睫毛上皮膚切除、眉毛下皮膚切除

Q

手術は痛くない?

A

麻酔を用いるため、ほとんど痛みを感じることはありません。
当院では痛みや不安を少しでも軽減するために、笑気ガスや静脈麻酔を併用し、呼びかけに応じられる程度に眠っていただきながら手術を進めています。
14歳以下の方の手術は日帰りで全身麻酔を使用し、それ以外の方には局所麻酔を行っています。
特に挙筋短縮術など、筋肉が関与する手術では、術中に眼を開けていただき、定量的な評価が必要となるため、局所麻酔が求められます。

Q

眼瞼下垂手術の手術の所要時間は?

A

具体的な時間は、その日の混雑状況によって変動することがありますが、手術の準備から手術室を出るまでの時間はおおよそ1~1.5時間です。
実際の手術時間は両眼で約30分から1時間ほどです。

Q

ダウンタイムは?

A

手術後、目の周りに腫れや内出血(あざ)が見られることがあります。
腫れは約2週間で80%程度改善しますが、完全に消えるまでには約6ヶ月かかります。
内出血が完全に消えるまでの期間は年齢、まぶたや血管の状態により人それぞれですが4週間程かかることもあります。

ダウンタイムは?

手術の翌日までは、しっかりと冷却を行い、安静にすることが痛みや腫れを最小限に抑えるために重要です。
視力に影響はないため、術後2日目以降はデスクワークなどは可能です。
1〜2週間は腫れが目立つことが多いため、接客業や営業など新しい人と会う仕事はお休みすることをおすすめします。

Q

抜糸は必要でしょうか?

A

基本的には抜糸が必要です。
抜糸の際には麻酔のクリームを縫合した場所に塗り、しばらくたってから抜糸します。
ご希望に応じて抜糸の必要のない溶ける糸で縫合することも可能ですが、糸による炎症を起こすリスクが通常の糸より高くなります。

Q

術後の通院はどのくらい必要でしょうか?

A

当院では、患者様の負担を軽減するために、診察を以下の2回に設定しています。
1回目:術後1~2週
2回目:術後3か月
ただし、1回目の術後1~2週の診察時に調整の施術が必要な場合などは、通院回数が増えることもあります。

監修医師

オキュロフェイシャルクリニック大阪

日本専門医機構認定皮膚科専門医

院長 相川 美和

大学病院皮膚科にて一般皮膚科・レーザー外来・腫瘍外来を担当し、さまざまな皮膚外科手術の経験をつみました。
その後、美容クリニックで美容皮膚科の診療にも従事し、さらに眼形成外科での診療経験も積み、他院で院長を務めました。
2024年よりオキュロフェイシャルクリニック大阪院の院長として、安全で根拠ある医療の提供を心がけています。

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